2012年8月11日土曜日

起業するための心得 パネルディスカッションより

私が個人的にボランティアとして参加している日系ビジネスマンの会がある。
その会が数か月に一度イベント(講演会・セミナー・パネルディスカッション・ワークショップ等)を行っており、先月開催されたパネルディスカッション「スモールビジネスの賢い運営・実践ノウハウ」の内容が非常に面白かったので、その内容をみなさんとシェアしたいなぁと思い、足跡を残すことにした。
※全体のまとめではなく、個人的に印象的に残った部分の個人的見解

<パネルディスカッションの内容だけを見たい人は以下を飛ばしてみてください>

バンクーバーに住む日本人の割合は、カナダの中でも一番多く、特にダウンタウン(中心街)を歩いているとそこら中から日本語が聞こえてくるから不思議である(もう慣れたが)。

そんな日系の人達とつるんでいると、一瞬自分が日本にいるのではないか?という錯覚に陥るほどである。
ワーホリでカナダに来たときは、できるだけ日本人とはかかわらないように(英語上達のために)、と日系組織を避けて通ってきたが、移住となるとまた話は別である。
やはり故郷が恋しくなるし、言語の壁もなく、同じ価値観や文化で話ができる相手がいるというのは、心のよろどころにもなる。
ただ、個人的に今まで仕事人間であったこともあり、まったく仕事をした経験がない人達よりも、何か仕事や生きがい、目標をもって生活している人達とのほうが、会って話した後の充実感が違うように思う。そんな自分にとって、この会との出会いや、そこに属している人たちとの出会いは、今の自分にとって大きな財産になっている。
個々がビジネスをしていることもあり、質の高い人が多く、まさに十人十色。個々がそれぞれ特技をもっており、一人として同じ人がいないのがとても魅力的である。


さて、肝心のパネルディスカッションの内容だが、
パネリストは5人の皆さん。ビジネスを始めてこの道20年以上のベテランの方から、ビジネスを始めて数年、これから起業を考えている学生まで、経験年数も性別も様々。
話す内容はやはり経験年数に比例してしまうようだが、参加者が自分の立ち位置に合わせて聞くことが出来る点では、パネリスト選出の点で「よかった」という声も上がっていた。

“ローカライズ Localize”
パネリストの皆さんが強調して発していたのがこの“ローカライズ”という言葉。
日系というバックグラウンドをもつ私たちとしては、母国語の日本語を強みとして、バンクーバーに在住する日本人のマーケットを狙うパターンが多くみられるようだが、それはかえって可能性を狭めてしまうことにもなるようである。
- マーケットが小さい
そもそも、全体に占める日系移民や学生、ワーホリ、観光客等の割合はほんの一部に過ぎない。
- 仲間との領地争い
マーケットが小さいことに加え、すでに先人が手を広げていることもあり、競争率は高く、誰かが成功するということは、誰かの業績が悪くなるということにもなりうる。同じ日系同士の潰し合いはできれば避けてもらいたい。恨まれ、大切な仲間を失う結果にも。

それよりは、語学の壁を何とか克服してでも、カナダ全体に目を向けてその土地の人たち(地元人Local)に自分に何が提供できるのかを考え、ビジネスをした方が可能性もアイディアも無限に広がるのである。Localの“地元愛”の力も相まって、地元発の商品は作った人にも、使われる人にも愛されるのだという。


誰がLocal?カナダ人?中国系?インド系?
ただ、一言にLocalといってもバンクーバーは移民大国。様々な人種の人たちが住んでおり、純粋なカナダ人を探す方がむしろ難しい。人種も文化も様々な中で、マーケットやターゲットをどこに置くかは課題の一つになりそうである。


新規開拓するときは「Education」
Localにマーケット(市場)がまだ築かれていないのであれば、教育していけばよいのだそうだ。
と日本酒メーカーのオーナーさん。
地元の人たちから日本酒が愛されるようになるには、どうすればいいのか?その問いかけで行きついたのが「教育」という考え方。地元の人たちに、地元の風潮にあった形で「伝え」、「理解」してもらう。これが新たな市場を開拓していく第一歩になるのだという。

ビジネス≠スポーツ≒体育会系?
パネリストのうちのお一人が体育会系の方で、とても面白いお話をされていたのが印象的だった。
ご自身の経験から、ビジネスは簡単な思いで始めないほうがいいと、何度も口にしてはいたものの、やはり最後は体育会系のように「頑張れ!」という言葉で締めくくっておられました。
そんな方のお話。

ビジネスを始める前に
①目指すものを決める(目的・目標をもつ)
②覚悟を決める(覚悟は発言にも表れ、交渉の際に相手の信用をも勝ち取るほどの威力がある)
③実力(スキル・ノウハウ)をつける
④体力(スタミナ力・辛抱力)をつける
⑤自分らしさとは何か?を問う
(※確かにスポーツを極めえる時の内容に似ている気も。。。)

この話をされている際、坂道とその坂道を上るボールの絵を例として見せて頂いたが、自分の能力に見合ったボールと坂道を見つけなければならないと。
坂を上り切るところまでいけばビジネスは楽になるが、そこにたどり着くまでに脱落する人がほとんどである。ボールが重すぎても坂道の途中でつぶれてしまうし、坂道の角度が急すぎたり長すぎても上り切れない。

 ボール=スタッフの人数、給料、経費、労力 等
 坂道の角度(と長さ)=競争率、市場の大きさ、自分の会社/商品の認知度、粗利率、(あとなんだろう?)
 (ただし、坂道は競争率以外上記の内容が悪い(低い)ほど角度が上がっていくイメージ)

また、ビジネスを泥沼に例えて話されていた時は、
ビジネスを始めたときは泥沼に入ったばかりの時、一歩進めばさらに深く、またさらに深くなっていき、引き返すべきかこのまま進むべきか迷う時もある。その時点で手を引く人もいれば、そのまま先に進み泥沼にすっかり埋まって息絶えてしまう人もたくさんいるという。
孫さんやジョブズ氏のように、なんとか泥沼を抜け出し、その先にある栄光を手にしているほんの一握りの成功者の言葉だけを聞いて、ビジネスを始めようなんて甘い考えはやめた方がよい、のだそうだ。


悩むより動く!「まずはバスに乗れ!」
日系ビジネスマンの会の一つ前のイベントで吉田潤喜氏(ヨシダソース)が講演をされた時の言葉を借りて、「まずは来たバスに乗りなさい。バスが止まったらみんなで押せばいい。」とおっしゃっていた。バスが動きさえすれば、それに乗り込んでくる人(協力者)はいるし、仮にバスが途中で止まってしまっても、乗っていた人達で次のガソリンスタンドまで一緒に押せばよいのだという。そこまでいけば、行きたい場所(方向性)も見つかるし、そこにいつかたどりつけるかもしれない。


ビジネスは甘い考えではじめてはいけないといいながらも、まずは動け!と言っているのは逆の考え方にも見えるが、考えるべきことは考え、ある程度の準備をしてスタートすることを躊躇しているようであれば、まずはやってみれば?ということなのだろうか。

ビジネスマンは“暴れん坊”くらいがちょうどいい(既得権益のはなし)
ほとんどのビジネスは、すでに既得権益が存在し、大手がほとんどのマーケットを牛耳っていることが多くある。そこで日本人の「優しさ」や「争いは避けたい」精神はマイナスに働いてしまう。
どうやって大手に勝つか、勝つまでいかなくても大手の縄張りの一部を横取りするか、どのようにして既得権益を崩すか、その戦略が立てられ、そこに割って入るくらいの勢いのある暴れん坊でなければ、ビジネスはやっていけないだろう。とのこと。


この他にも、女性をターゲットにした場合のビジネスの話や、今までの常識を覆す“接客”サービスを向上させたことで成功したケースなど、興味深い話が盛り沢山なパネルディスカッションであった。個人的にはもう少し続けていていたいなぁ、と思う部分もあったので、こういう機会がさらにもてるといいなぁ、と願っています。

またイベントやりましょう☆

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